必要な保障額は次の式で算出されます。
必要保障額 = 万一の時の必要額−(公的保障等+貯蓄)
必要保障額は、万が一のことが起こったときに必要となるお金から
公的保障や準備された貯蓄を差し引いて計算されます。
たとえば、ご主人に万が一のことが起こったとき
万一の時の必要額とは・・・
@生活費
今の生活費から夫の支出を差し引きます。また子供が独立するまでと、
子供が独立してからの妻の生活を別々に計算する必要があります。
A住居費
持ち家の場合は、住宅ローンを組んで団体信用生命保険に加入の場
合は、亡くなった後の返済は不要となります。
ただ、将来的にはリフォームが必要ですし、恒常的に固定資産税を納め
なければなりませんので、注意が必要です。
賃貸の場合は、
家賃×12×年数(平均余命―今の年齢)を計算します。
B教育費
子供の教育費用は1人1,000万円以上ともいわれています。
非常に多額のお金が必要となります。
そして進路が国公立か私立であるかで大きな差が出ます。
大学までオール国公立でいったとすると、約700万円から
800万円必要となりますし、オール私立(大学は文系)であれば、
1,500万円以上お金を準備しなければなりません。
C死亡整理資金
葬儀費用や墓地費用があります。葬儀費用は地域により
バラツキがありますが、全国平均では200〜250万円と
なっています。墓地費用も地域などで差があります。
必要な支出として考えておかないといけません。
公的保障とは・・・
法律に基づいて病気やけが・死亡・障害・失業・老齢などの
場合に保障すること目的としています。
社会保険中で年金保険、健康保険、雇用保険、労災
保険などがあげられます。
※私的保障・・・自ら任意に加入する保険です。
生命保険、損害保険、火災保険、共済保険などです。
必要保障額の推移をグラフにすると、次のようになります。

● グラフが示すように、一番保障が必要なのは第2子
誕生の時点で、その後の教育費、生活費等の負担が
一番大きくなります。
子供の成長と共に減少しますが、次の大きな見直し
の時点は、自宅購入時になります。
その場合、ローンに保険を掛けることにより、万が一
のことがあった時には住宅ローンをその保険で支払う
ことが可能になります。
住宅を購入した後でも、子供の成長そして独立、
さらに退職に向けて必要保障額が減少していきます。
それでは、必要な保障に対し、保険を手当てする場合の
保険会社の選定の目安とは何でしょうか?
ひとつの目安は、保険会社の安全性です。
おもにチェックする指標は「ソルベンシーマージン比率」と
「基礎利益」それに「格付」です。
◇ ソルベンシーマージン比率
支払余力という意味で、保険会社の予想をこえて保険
を支払わなければならない状態になったときなどに、
どれがけ対応できるかを判断するための指標です。
200%以上あれば最低基準を満たしていることに
なっていますが、高いに越したことはありません。
◇ 基礎利益
保険会社が本業であげている収益です。
他社と比較して、本業の収益が十分にあがっている
かどうかを見ることが大事です。
◇ 格 付
世界的な格付け会社(スタンダード&プアーズ社・
ムーディーズ社)などが発表しているのは、会社の財務
力を見る指標です。
この評価が高いということは信頼できる会社だ、
ということなのです。CMなどでよく耳にする「トリプルA」と
はこの保険財務力の格付けのことなのです。
生命保険会社について
◇日本の保険会社
高額保障の保険を取り扱うことが多い。
保険金掛け捨てに近いものが多く、10年ごとに値段が
上がる、という更新型が主流商品だ。加入時の掛け金
が比較的低い。
◇外資系の保険会社
海外の会社ということで、馴染みが無く不安なことある
かもしれないが、その内容は多彩。
掛け金の掛け捨てや値段が上がる更新型に否定的で、
貯蓄性を兼ね備えた終身保険がメインとなっている。
※ 契約する生命保険を選ぶため、またさらに
生命保険について知りたいという方は実際に生命保険
会社のHP等をみてみることをお勧めします
老後資金を考えるとき、公的年金を外すことはできません。
この公的年金を基本としたプランを考えないといけません。
◆公的年金を基本としたプランニングとは
・公的年金の種類は?
自分にはどの公的な年金が、いつから支給されるのか、
まず確認しましょう。
公的な年金には、すべての国民が給付の対象となる
「老齢基礎年金(国民年金)」と、サラリーマンなどに
対して、老齢基礎年金に上乗せするかたちで給付
される「老齢厚生年金(退職共済年金)」があります。
@老齢基礎年金(国民年金)
25年の受給資格期問を満たした人に65歳から支給
されます。
A老齢厚生年金(退職共済年金)
65歳から支給される「老齢厚生年金」と「60歳台前半
の老齢厚生年金」 の2つの種類があります。
[老齢厚生年金]
国民年金の「老齢基礎年金」の受給資格期間を
満たした人が、厚生年金に1カ月以上加入していれ
ば65歳から支給。
[60歳台前半の老齢厚生年金]
昭和36年4月1日以前に生まれた男性、または昭和
41年4月1日以前に生まれた女性が、老齢基礎年金の
受給資格期間を満たし、さらに厚生年金の被保険者
期問が1年以上ある場合に支給。
定額部分と報酬比例部分があり、支給開始年齢は
生年月日により変わります。
国民年金の老齢基礎年金は、25年の受給資格期間
(保険料納付済期間十保険料免除期問十合算対象
期間)を満たした人に支給されます。
資格期問は、国民年金の被保険者期問だけでなく、
「国民年金と厚生年金で25年以上」でもOKです。
20歳以上60歳未満のサラリーマンの妻で
「カラ期間(昭和36年4月から昭和61年3月の問に、
国民年金に任意加入しなかった期間)がある場合、また、
厚生年金の加入者で、20歳未満または60歳以後の加入
期問があれば、その期間が合算対象期間となります。
[昭和31年4月1日以降に生まれた人の特例]
受給資格期問の「25年」を短縮する経過措置
があります厚生年金などの加入期間が、生年月日に
応じて20年〜24年あれば、老齢基礎年金の資格期問
を満たしたものとしてくれるものです。
[昭和26年4月1日以前に生まれた人の特例]
歳をとってから勤めはじめて、厚生年金の加入期間が20年
にならずに退職する人のために、40歳(女性は35歳)以後の
加入期間が15年〜19年以上あれば、老齢年金が支給さ
れるという特例です。 昭和26年4月1日まで生まれた人が
対象となります。
●老齢高齢年金支給開始年齢
|
生年月日
|
報酬比例部分
|
定額部分
|
|
男:昭和16.4.1以前
女:昭和21.4.1以前
|
60歳〜64歳
|
60歳〜64歳
|
|
男:昭和16.4.2〜昭和18.4.1
女:昭和21.4.2〜昭和23.4.1
|
60歳〜64歳
|
61歳〜64歳
|
|
男:昭和18.4.2〜昭和20.4.1
女:昭和23.4.2〜昭和25.4.1
|
60歳〜64歳
|
62歳〜64歳
|
|
男:昭和20.4.2〜昭和22.4.1
女:昭和25.4.2〜昭和27.4.1
|
60歳〜64歳
|
63歳〜64歳
|
|
男:昭和22.4.2〜昭和24.4.1
女:昭和27.4.2〜昭和29.4.1
|
60歳〜64歳
|
64歳〜64歳
|
|
男:昭和24.4.2〜昭和28.4.1
女:昭和29.4.2〜昭和33.4.1
|
60歳〜64歳
|
−
|
|
男:昭和28.4.2〜昭和30.4.1
女:昭和33.4.2〜昭和35.4.1
|
61歳〜64歳
|
− |
|
男:昭和30.4.2〜昭和32.4.1
女:昭和35.4.2〜昭和37.4.1
|
62歳〜64歳
|
−
|
|
男:昭和32.4.2〜昭和34.4.1
女:昭和37.4.2〜昭和39.4.1
|
63歳〜64歳
|
−
|
|
男:昭和34.4.2〜昭和36.4.1
女:昭和39.4.2〜昭和41.4.1
|
64歳〜64歳
|
−
|
|
男:昭和36.4.2以降
女:昭和41.4.2以降
|
老齢厚生年金
(65歳〜)
|
老齢基礎年金
(65歳〜)
|
◆支給される年金とは
自分が受け取れる年金の種類と、支給開始の期間が
わかったら、次に、それぞれの年金額を試算してみましょう。
@国民年金
老齢基礎年金の額は年間79万4500円となってます。
ただしこれは、20歳〜60歳までの40年問の加入期間に
ついて、すべて保険料を納付した人に支給される金額
です。保険料の未納期問などがあれば、それに応じて
減額されます。
「カラ期間」は年金額の計算のときには加えません。
A厚生年金
老齢厚生年金の年金額の計算式は複雑なので、
計算するのは大変です。
とはいえ、将来の自分の年金額がどの程度かわから
なければ、将来の生活設計が心もとありません。
55歳以上の人なら、社会保険事務所で年金の見込
み額を試算してもらえます。
また、社会保険庁のホームページ
(http://www.sia.go.jp)には、55歳以上の人の年金額
試算の申し込みができるコーナーがあります。
◆安心できる生活費の準備とは
現在60歳の人の平均余命は、男性が21.93年で、
女性が27.4年となっています。
つまり、リタイア後に男女とも、20年以上は生きる
ということです。
若いうちは、働いてお金を稼ぎながら生活をしていま
すが、リタイア後は年金をベースに、貯蓄を取り崩しな
がらの生活になるのですから、毎月の生活費がどのくらい
必要になるのか、非常に関心が高くなるところです。
平成15年の総務省による家計調査では、
世帯主が60歳〜64歳の世帯の1カ月の生活費の
平均は、約30万円となっています。
この数値はあくまで平均値ですが、仮にデータどおりに、
60歳〜84歳は月30万円の生活費がかかったとすると、
60歳以降25年間の生活費は、総額で9,000万円もの
金額になります。
これだけの大金を公的年金と預貯金でまかなうことが
できるのかと心配になるのは当然です。
ライフイベント表とキャッシュ・フロー表を作成する
ということは、まさしく「老後の生活不安」を具体的
にすることなのです。
このままのプランでいくと何歳で貯蓄が底をつくのか、
または一生満足のできる生活を送れそうなのか、
一目瞭然です。
敵の正体がわかれば、事前に対策を考えることもできます。
ゆとりあるセカンドライフを過ごすためには、早めに問題点
を見つけて、対処していくことが大切なのです。
老後の生活費の部分は、平均データではなく、
わが家の生活費を基準に考えましょう。
データはあくまでデータです。すべての家庭がこの数字
どおりになるわけではありません。
夫の現役時代に賛沢な生活をしていた家庭が、
リタイア後に一気に生活水準を下げられるものでは
ないですし、逆に、もともと基本生活費が月30万円
以下の家庭もあります。
現役時代より、リタイア後の生活費が多くなることは、
まずありません。また、リタイア後のプランも生活費に
影響します。
会社を定年退職したあと別な職場で働く人もいますし、
開業する人もいます。
夫婦だけの生活の人もいれば子や孫と同居する人も
いるでしょう。海外で暮らしたいと考える人も増えている
ようです。
どのようなリタイア後のプランをもっているかによって、
必要な経費は大きく変わってくるのです。
老後の生活費の見積もりは、「現在のわが家の
生活費」を基準に、自分らしい老後の過ごし方を考え
ながら試算するようにしましよう。
少子高齢化が進むなか、将来の公的年金の水準は
低くならざるをえません。
しかし、今後、公的年金制度がどのように変わって
いくのかを正確に予想することはできません。
ですから、ライフプランニングにおける老後資金設計では、
公的年金は「現在のままの制度」がつづくものとして考え
ていくことになります。
その分・生活費のほうは少し多めに見積もり、ゆとりをもった
資金計画をすることが大切です。